教育費を貯めるうえでの注意点【最初からインフレ率を考慮した目標額を設定】
教育費の不足を避けるために最初からインフレ率を考慮した金額を設定する
前回の記事で、大学の授業料は”インフレが進行しやすい”ということを説明しました。
この考え方が抜けていると、いざお金が必要になった時に「不足する」
という事態が発生するリスクがあります。
インフレ=物価が上昇する事です。
日本は長らくデフレが続いているため、体感的にインフレ(物価が上がる)
を理解するのは難しいかもしれません。
ただ、教育費については物価指数以上に上がっているため、
将来的にも同様の傾向で上昇していくと考えた方が無難です。
そして、物の値段が上がるということは、
相対的に通貨の価値が下がるということを意味します。
これについて、例を出して説明します。
インフレの例
卵を例に出したいと思います。インフレ率は1%と仮定します。
2021年時点:1パック=198円
2022年時点:1パック=200円(厳密には199.98ですが切り上げます)
2023年時点:1パック=202円
2024年時点:1パック=204円
2024年時点:1パック=206円
となり、毎年価格が1%ずつ上昇していることが分かります。
これまで(2021年時点では)1パック198円だった卵が、
2022年には、200円支払わないと買えないことになります。
このことを教育費にも当てはめて考える必要があります。
私立大学に進む前提で教育費を貯めているため、私立大学の費用を例に説明します。
私立大学の授業料のインフレ率を考慮
私立大学:4,616,453円
・4年間の大学諸費用うちわけ
参考元:文部科学省「私立大学等の平成30年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」
さきほどの卵と同様に仮に毎年1%ずつ上昇していったと仮定します。
2021年時点:4,616,453円
2022年時点:4,662,617円
2023年時点:4,709,243円
2024年時点:4,756,336円
2025年時点:4,803,899円
・
・
2031年時点:5,099,436円
となり、今から10年後は、5,099,436円です。
現在比482,983円増です。
母数が大きいだけに、1%と言えども、毎年積みあがる金額が大きく、
結果的に相当ヤバイ数字になることが分かります。
現在の金額を4,616,453円を目標値に設定していた場合、
約48.3万円も不足することになります。
そして、48.3万円は簡単に捻出できる金額ではありません。
あくまでこれは単純に毎年1%のインフレが進行した場合です。
実際には、これ以下になるかもしれませんし、これ以上になるかもしれません。
教育費の不足という最悪の事態にならないために、
最初からインフレ率を考慮した金額を設定するようにした方が良いです。
でも、具体的にどうやって教育費を貯めればよいの?
そういう疑問が出てくるとおもいます。
次回はその点について、説明したいと思います。